二重唱


 唱歌推進年間の今年。先日久々に再会した大学時代の後輩も、現在童謡唱歌に傾いているとの事。やはり年取ると(ぃゃ失礼)、日本人としての本能が求めるのであろうか。或いは、年を経てこそ気付く奥深さというものに惹かれるのであろうか。

 彼女は大学時代、二重唱の講座を受講の際に相方としてオレが無理矢理(?!?)ハントした、別門下の1学年後輩さん。うちの師匠にはロシア物を、他の先生にドイツ物を、と渡り歩きながら色んな二重唱作品をお相手してもらった(まぁメンデルスゾーンが多かったが)。そんな彼女とまた二重唱がしたくなって、童謡の編曲に早速着手した。

 まずは定番、「赤とんぼ」。そして大好きな「叱られて」。

 自身も合唱経験が長かったので(殆ど混声4部)、二重唱で如何に音楽を膨らませるかと云うのもなかなか難しいものではあるけれど、混声の気に入ったパートの旋律をモチーフにしてみたり、或いはピアノ伴奏の『この音が!!』というのを反映させてみたり、色々とやり始めると改めて音の解析をしているようで新発見(?)もあり、なかなか新鮮であった。無伴奏であることを前提に、ピアノパートも歌ってみたりして。ところで、

なんでヘ音記号なん?!

 とツッコむなかれ。一応女声二重唱を想定して書いてみたつもりだったんだが、どうにもこれアルトより低いよな…という箇所がチラホラ。


 実は変声以降、出している現在音が高いんだか低いんだか、中音域に限っての話ではあるが自分で判らなくなることがある。昔はそれこそ音域が高すぎてC4が苦しいくらいであったが(今は別の意味で出しにくいがそこはさて置き)、現在G5からたらたら~~と降りてきたらそのままG2まで間断なく到達してしまうので、「あれ?これはどっち??(アルト音域orテノール音域)」となってしまう。「ちゃうやんこれテノールやん!!Σ(゚д゚;)」と書きながら何度自分でツッコんだか。まぁたまに”なんちゃってひとりデュエット”してるもんだから、えぇっちゃえぇんですけど。


 オモシロいねぇ人体の不思議展やねぇ。40までソプラノやってからホルモン治療始めると、こうなるらしいです。まぁ全ての人に当て嵌まるかと云うと、それはどうかなぁ…自分には他にも不確定因子がぎょうさんあるので一概には言えないかと思うけど、それでもやはり人体って不思議やなぁと自分の身体で以って感じている今日この頃。ホルモン治療始める前は、恐らくソプラノなくなるかなぁ、カストラみたいな声になるんかなぁとか思ってたから(と思う反面、ぃやぃや喋り声は低くなってもソプラノはそのまま残るやろうと半分以上確信してた部分大有り)。

 色んな可能性・特異性を利用せん手はないと云うわけで、ちょっと普通の二重唱とは違った創りになっておりますww。目標は、

今年中に何処かで歌うこと。

 1ステージ出来るくらいの曲数は編曲しとかんとね。童謡もまだまだ作らんとなぁ。

 課題は山積みであります。


G-clef

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