6m40cm の pp


正月とて声出しはする。寧ろ、連休ほど存分に歌える時はないと、ここぞとばかり練習する。

大晦日も御節を作りながら声を出し、元日も暇を持て余し声を出す。周りはめっきり人気がないのでいいっちゃぁいいんだろうが、時期的なもので気兼ねして、いつものようには何となく声を出しづらい。

そんな時の pp 練習。夜中や風邪ひきの時によくやる練習方法で、兎に角始終 pp、ぃゃ寧ろ ppp レベル、極限まで音量を落として歌う。それでも高音が難なく出せる、或いは全身の力が抜ければ完璧。夜の方が周りに聞こえないように気を遣った上でそれでも楽に声を出そうとするから、意識せずとも pp な発声が自然と出来たりする。


そんな pp 練習で、どれだけ声が前に出ているか検証してみた。2部屋の端と端、距離6m40cmでの音量や響き方の違い。声が大きければ響くっちゅーもんでもないからね。そこは素人さんと違うから。


【1】極限まで声を殺した時:

【2】普通に演奏した時:

バックにぽっぽろぽっぽろと窓際のハトの声が聞こえるが、是も一興ということで。キッチンの窓の軒先に、毎日ハトカップルが帰ってきてくれるので。


音源の音量は、録音したままの状態で加工なし。

【2】は通常通りのディナーミクで、【1】ではディナーミクを付けず始終 pp で歌った。それでもちゃんと届いてるし響いている。因みに距離6m40cmで歌と同じレベルで喋ってもみたが、【1】では聞き取れなかった。地声で sotto voce すると結構低くなるので余計聞き取れなくなったとも言えるが、ちゃんと歌声は届いている。寧ろ pp の方が高音が綺麗に伸びた感がある。音量を出す分声帯の振動が増えることにより、音源には出てこないが自分の体内では若干ホーミーになって聞こえており、それが何となくざらついた音になって現れるようである。

やっぱりちょっと声帯荒れてるかな? ちゃんと閉じてない感は何となく、ある。


とは言え、pp でとことんまで訓練し、その状態を身体に叩き込ませておけば、音量を通常に戻した時も同じように歌える筈なので、今年は特にこの練習を重点的にやっていこうと思う。

歌うたいには基本的なこととは言え、根本的なスタミナも人よりかなり少ない上に少々の運動ですぐに疲労する身体ゆゑ、いかにして楽に歌うかは、今後の自分にとっての最大課題となってくる。


例え pp で歌おうが、使う筋肉は同じだししっかり使うので、例によって例の如く、練習後は広背筋がキンキンに痛かった。正しい筋肉を正しく使えたという基準ではあるが、大腿直筋まで痙攣するのはなぁ……歌には直接関係ないんだが。

今年は極力、ハイチェアに頼ろうかね。
というか、ハイチェアにちゃんと座って歌うクセをまず付けねばならんかな。気付いたら立ち上がってて、膝使って歌ってしまうんでね。間違いじゃぁないんだがな(^^;;;;)





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