『国樂』振興と唱歌の栄枯盛衰[2]

《G-clef Presents vol.42 : ♪非日常空間♪ Salon G-clef Concert mov.18》

2019/04/21(日)13:30 - 15:30



■不安を抱えたまま、いざ。

 総括としては、終わり良ければすべて良し、って事で許してちょんまげ。

 当日は8時半に起きて朝食と家事を済ませ、10時頃から掃除機を掛けながら軽く発声を始める。思った程身体も固くなく、声の出も然程負担ない。実は前日、僧帽筋乳突筋・胸筋に湿布を貼って寝た。その効果有りや無しや定かではないものの、歌いながらの呼吸は断然前日より楽。前日の気付きの下、10時から12時までじっくりゆっくり2時間掛けて声出しをし、万全ではないもののそれでも無理なく出せるレベルまでは小慣れたぞと確信を得る。

 本番までの1時間半も、食事しつつ着替えつつちょいちょい声を出し、直前まで支障なく出せていることを確認。高音の伸びも問題ない。そしていざ本番。

 一変、全然出ん。
 やっぱり意味判らんゎ。


■歌曲歌い

 結局、前半の童謡は殆ど高音が抜けず出せず。作品によってはちょっと声色使って(子供が歌う童謡チックな感じで)みたりしてその都度策を講じ回避しつつ、「からたち」「花」辺りの日本歌曲的な作品になってくるとやはり歌い易さからか、声が次第に安定してくる。キーもあるんでしょうけどな。朗々と完全無敵な状態であった先週でさえ、童謡は歌いにくかった印象である。

 徐々に調子も上がりつつ、イタリア歌曲からはほぼ本領発揮出来た。気持ちの切り替えが出来たのは、やはり歌曲だからってのはあろうか。気が楽なんだろうな。


■身体張ってるなぁ

 今回全身的な痙攣は起こらなかったものの、膝の脱力感が強く(このところずっと続く)、身体が支えきれず途中で何度かハイチェアにガッツリ座っての演奏となった。またドイツ歌曲最後の方でやはり動悸が始まった。暑かったしなぁ、ちょっとパワー出し切ったかなぁ(早っ)と感じたものの、そこで気を抜くと支えまで抜けてしまうのでそこはピアノにしがみ付きつつ何とか根性で持ち堪えてみる。もうロシア歌曲ではラストスパート気分で、半分トランスしてましたな。それでも自力で立って歌っている時の方が、座ったりピアノで身体を支えたりしている時より声の伸びが良かったらしく、自分でも後でビデオを観て、無意識な時ほど身体の自由が利いていることにちょっとツッコんでみたりする。

 とりあへず何とか歌い切り、終わり良ければすべて良し。ロシア歌曲最終曲最後の跳躍は存分に堪能し、お客様にも最終的にはちゃんとご満足いただける歌が歌えたようである。自作の童謡集もちょっとオマケして歌い、ご好評をいただいた。「歌って覚えたい~」って言ってくださるお客様も。


■ちょいちょい何かしら

 実は歌いながら2・3回、抜歯した前後の歯で思い切り舌を噛んでしまった。相当痛かったが演奏止める事も歌詞外すことも勿論出来ないので何とか歌い切ったが、ちょっと舌足らずな発音になったり呂律回ってなかったり。まぁ聴いてる分には大して判らんだろうけど。多分ちょっと腫れてそうかなぁ。今現在、歯に擦れて痛いしそこだけ感覚がオカシイ。

 常に日常からして万全ではない身体で以て歌う事自体、既にMっ気が過ぎるのかも知れんが、ちょいちょい何かしら仕出かしヤラカシながらも、不調込み疾患込みでそこに興味を持って楽しみ更にそこから何かを掴んで帰ってくださるうちのお客様。今回は半分くらいご新規様も来られたが、いつもと変わらず和やかで、途中ラフな遣り取りもあり落ち着いた雰囲気のまま楽しく終えることが出来た。

 拙い演奏ながら、皆さんご清聴本当にありがとうございました。
 まだまだ精進します。次回も是非ご来場ください。


※編集ミスで「Die Vögel(鳥)」が抜けましたσ(^_^;)※



【髙岡康平童謡集『大阪弁のイントネーションによる童謡』より】

  ♪京雛(みやこびな)
  ♪鯉幟(堺五月鯉幟)
  ♪菊の花
  ♪七草

ピアノ:島田 稲子


G-clef

このHPは、楽器本体である身体と声を通じて、線維筋痛症で末梢神経障害で脊椎側彎症で性同一性障害の声楽家@♪こーへー♪自身に起こる希少な症状と現状を、少しでも多くの人に知ってもらいたいという思いを込めた活動記録・告知サイトです。