逃げるは恥だが


連休最終日の昨日(10/9)、歌ってみたものの少し声を出しただけで妙に広背筋が強張って、それはそれは歌いにくかった。というより、 Es5 - Fis5 だけが苦しかった。それも何故かLIEDだけで、いきなりある部分に差し掛かった時声が出なくなった。ロシア歌曲もイタリア古典も日本歌曲もこの音域(それ以上も)を使う曲はいくつも歌ったが、何故かLIEDのここでだけ、それも特定の曲だけで身体が硬直した。細かく言うと、頸(声帯筋)が絞まった。

E5 - F5 というとちょうどオレの、胸声と頭声のチェンジである。ポジションが全く取れず、この2音間でだけ声が出せなくなった。


実は前日(連休中日)、サークルのBBQ大会に参加したんだが、サークルというのが手話なので、参加者の約半分は聾の人。更に、一緒のテーブルになった7人中5人が聾だったので、有難いことにずっと手話でお喋りしていた。


ただ単に出掛けるだけですら疲労困憊のこの身体。手話は意外と全身を使うので、お陰で普段以上に筋疲労。健康体なら一晩寝れば疲れは取れるところ、自分は一般的な疲労の蓄積度合を遥かに超えているらしいため、1動2休或いは最近は1動3休でも回復が追いつかない。プロ野球のピッチャー並みのローテが欲しいところである。


そんな中での、昨日の発声練習。


ちょっと休めばまた声は出るんだが(跛行ならぬ跛唱?w)、またちょっと出しただけで身体が硬くなってきてすぐに出しにくくなる。素人のような『喉絞め歌唱』では勿論ないが、完全に身体全体が硬直してくる金縛り歌唱。まぁ、オレのような身体でないと再現出来兼ねる状態なんだろうが。

原因は、骨盤の歪みによる半身の筋硬直。ここ1週間ほど、いつもは右上がりに傾く骨盤がどういう訳か左上がりに傾いて身体のバランスが取れず、それに慣れない左半身が異常に筋張して痛みが増していき、それに伴って全身的に筋硬直が広がった模様。


未だに歌っている時は歌うことに集中しすぎて骨格の歪みにおいそれと気付かんもんだから、ついもっと声を出そうとしてしまってまた要らん力が入る…の繰り返しになり、悪循環にハマる。そろそろ気付けよ学習せぇよと今回ばかりは流石に自分ツッコミを入れ、あぁ、これはチョイ出しで歌えばいいパターンゃなと察し、口ずさみ商法唱法に切り替えてみると案の定楽チンに<『口ずさみ商法』めっちゃヤバそうww

勿論、基本的根本的発声方法は変えないが、要は全体的にヴォリュームダウン、最大でも mp か出しても mf までにセーブして歌う。まがりなりにも自分は素人ではないので、身体は悪かろうと pp だろうがちゃんと通る声は出せる。ただ、自宅は無人だと結構響く部屋なんだがお客が入ると残響ほぼゼロ環境になるので、残念ながら自分の声が返ってこない。どうしても『出てる感』がなくつい出してしまいがちである。更には身体の状態が悪い時は通常の声量も出せない事があり、余計に不安が募ってついヤッちまうわけである<まだまだ精神修行が足りんな┐( ̄ヘ ̄)┌

しかしながら当然、無理に出しても身体(声帯筋)が疲弊して音が汚くなるだけなので、回避するのもひとつの手というわけである。

全体的に迫力には欠けるが、別に爆唱する必要ないようなこぢんまりした曲しかそもそも歌わんし、でっかいホールでオケバックで歌うわけでもないし(ぃやド迫力必要な作品も歌いたいが家コンだし)、コンディション悪い時はそれなりの歌い方も心得るべしョねと。


ほぼオールp 。上昇につれて decrescendo するちょっと通好みのテクニック。

♪かきつばた:山田耕筰
  メロディラインに逆行するディナーミク指示。これはかなり無茶な要求w

♪からたちの花:山田耕筰
  山田センセは兎に角 fff とか ppp とかお好きだな。


とか、ロシア歌曲でラストの聴かせ所を敢えて pp で跳躍してロングトーンの醍醐味。

♪Здесь Хорошо(ここは善き所):ラフマーニノフ
  この曲は全体を通して音域が高いくせに pp~mp と無茶振り。


この辺りはフェチかなりの通好みであったりする。

ボリス・フリフトフとかルッチアーノ・パヴァロッティとか。あの辺りが演るとそれはそれはもう、ご飯3杯イケるクチである。


…とか言いつつ、本番になったらまた細かいこと忘れて調子ぶっこいてノリで歌ってしまうんだろうなぁ…Σ(゚д゚;)アカンやん?!




G-clef

このHPは、楽器本体である身体と声を通じて、線維筋痛症で末梢神経障害で脊椎側彎症で性同一性障害の声楽家@♪こーへー♪自身に起こる希少な症状と現状を、少しでも多くの人に知ってもらいたいという思いを込めた活動記録・告知サイトです。